身なりは大切ですね

 

おはようございます。

 

僕は服装には無頓着なので、洋服はサイズが合って着心地がよければ

 

それで十分です。

 

なので、僕は洋服にお金をかけません。安い洋服でいいのです。

 

生活費に余裕がないからそうなるのかもしれませんね。

 

でも、何故か僕はふたつの銀行口座を持っているんです。

 

ひとつはメガバンク、もうひとつは地方銀行です。

 

なので、お休みの日に買い物に行ったついでに、口座はまとめたほうが

 

いいと思い、あまり使ってないメガバンクの口座の解約手続きに行きました。

 

その銀行は駐車場が狭く、車の出し入れが難しいので、僕は買い物をした

 

百貨店に車を駐車したまま、5分ほど歩いて銀行に行きました。

 

その口座は預金用として使っていたので、引き落としはありませんでしたが、

 

いつも使う地方銀行の口座よりも残高が多かったんです。

 

多いといってもわずかな金額です。

 

口座の残高を確認したところ、千円未満の金額が550円でした。

 

キャッシュカードで千円単位を全部引き出して、残りはあきらめて、

 

預金通帳と一緒に放棄すれば、面倒な解約手続をしなくても

 

よかったのですが、550円あればお弁当が買えます。

 

僕はお弁当を買うために口座の解約をすることにしました。

 

窓口で口座の解約を申し出ると、1枚の解約用紙を渡され、日付と

 

口座番号と名前を書き、印鑑を押してそれを窓口に出しました。

 

しばらく座って待っていると、銀行員さんが僕のそばにやってきて、

 

顔写真の付いた身分証明書を見せてほしいと言いました。

 

きっと安っぽい服装の僕の姿を見て、怪しいと思ったのでしょうね。

 

さすがメガバンク、周りの人はきちんとした服装の人ばかりでした。

 

僕は近くの百貨店の駐車場に車を停めているので、車の中にある

 

免許証を持って戻って来ると、往復で10分以上かかることを説明しました。

 

そして、「印鑑と通帳があっても解約できないんですか?」と尋ねると、

 

解約の場合は証明書が必要だと言って、応じてくれませんでした。

 

僕は信用してもらえないので、とても悔しく思いました。

 

仕方がないので、買い物をした百貨店まで行き、急いで免許証を

 

持って再びその銀行に戻りました。

 

その時刻は14時55分でした。

 

僕が待っている間に15時になり、お店のシャッターが閉まり、

 

残ったお客は僕ひとりでした。

 

静かな店内では銀行員さんたちが黙々と仕事をしていました。

 

僕は閉店後の銀行の中を見るのは初めてで、営業中とはまったく違った

 

雰囲気が漂っていました。

 

証明書を求められた僕は、何か悪いことをして捕まえられた

 

ような気持ちになりました。

 

もしかしたら、僕は拾ったバッグの中の通帳と印鑑を持って

 

預金を引き出しに来た悪人と思われたのかもしれません。

 

なかなか手続きが終わらず、不安が増すばかりでした。

 

ひとりで待つ僕は落ち着かず、ソワソワして早く外に出たいと思いました。

 

やっとのことで解約手続きを終え、銀行員さんに案内され、非常口のような

 

ところから外に出ました。

 

外に出ると解放されたような気分でした。

 

僕はその時、千円単位のお金はキャッシュカードだけで引き出せるのに、

 

通帳と印鑑があっても全額を引き出すためには証明書が必要とは

 

不思議に思いました。

 

ATMは人を見て判断しませんが、銀行員さんは僕を見て不審に

 

思ったのでしょう。

 

僕は帰る途中コンビニに寄り、引き出したお金でお弁当を買って

 

家で食べました。

 

食べ終わった後、鏡で僕の姿をじっくり見ました。

 

情けない姿です、僕は銀行には550円の信用もないようです。

 

以前、先輩が「お前は中身がないんだから、服装だけはきちんとしなさい」

 

と僕を叱ったのを思い出しました。

 

やはり身なりは大切ですね。

 

今度ボーナスが出たら、少し見栄えのいい洋服を買うことにします。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。