あの残ったエビフライはどうしたの?

 

僕が勤務するスーパーの棚卸のときのことです。

 

今は棚卸専門の業者が来て、閉店後の夜間に棚卸をしてくれるので

 

生鮮部門以外の従業員はほとんど棚卸の業務をすることはありません。

 

でもそれ以前は、棚卸の日はお店を閉店してほぼ全員出勤で短時間勤務の

 

パートさんでも終日棚卸の業務をしていました。

 

お昼には社員食堂にカレーが用意してあり、みんなそこで食事をしていました。

 

ところが食事をしている途中で、食数が足りなくなるのでいつもの勤務が

 

5時間未満の人は食べてはいけないことになっていると知らされました。

 

それを知らないで勤務時間が4時間の人が食べていて、周りの人から冷たい

 

目で見られて、卑しい人だと思われとても恥ずかしかったそうです。

 

その後、全員食堂でカレーを食べてもいいようになりましたが、その人は

 

そのときのことを思いだすと嫌な気がして、それ以来ずっとお弁当を作って

 

持って来ていたそうです。

 

僕はそれを聞いて、食べてはいけないものを食べたときの恥ずかしさを

 

共感しました。

 

僕の奥さんはいつも料理に手を抜きます。

 

随分早く作るので食べるころには冷めています。

 

調味料がもったいないと言って薄味に作ります。

 

作るのが面倒くさいと言って、一度に2日分作ることがよくあります。

 

牛丼屋さんはうまい、安い、早いと言いますが

 

我が家では冷たい、薄い、多いです。

 

僕が黙って食べていると、せっかく作ったのに全然感謝してくれないと言います。

 

僕が読んだブログには、頑張って時間をかけて作った料理を美味しいと言って

 

くれないと作り甲斐がないと書かれたものもありました。

 

でも僕の奥さんは全然頑張って作ったとは思えません。

 

いつか奥さんは少し手間をかけてエビフライを作りました。

 

少し多く作ったので僕のお皿に少し残りました。

 

僕が次の日の夜に、あの残ったエビフライはどうしたの?と奥さんに聞くと

 

僕が食べないと思ってお昼に食べたと言いました。

 

あのエビフライは、僕が今日食べるために楽しみに残しておいたのにと

 

言うと、奥さんはとても気まずそうでした。

 

それからは僕が残したものには手をつけなくなりました。

 

僕が残ったものをたべてもいいよと言っても、また、あれはどうしたの?と

 

言われそうだから食べないと言います。

 

よほどエビフライのことで傷ついたんでしょうね。

 

食べてはいけないものを食べてしまうといつまでも心に残るんですね。

 

あなたは間違って、他の人のものを食べたときどんな気がしますか?