食卓に幸せを

 

おはようございます。

 

「食卓に幸せを」、これは僕がお肉の売場での仕事において

 

大切にしている言葉です。

 

今回はこの事について書いてみます。

 

介護の仕事を辞めて、僕はスーパーの精肉部門で働くようになりましたが、

 

お肉に関する知識はまったくありませんでした。

 

僕は不器用なので、お肉の加工技術や知識について習得するのに

 

かなりの時間がかかりました。

 

先輩が包丁の腹をパチンパチンとまな板に叩きつけながら、「何度言ったら

 

わかるんだ」と僕を怒鳴りつけました。

 

理不尽なことも多く、僕はとても辛い思いをしました。

 

生きていくことの厳しさを実感した瞬間でした。

 

その当時の店長はお肉のことはよくわからず、ほとんど精肉部門に

 

関わることはありませんでした。

 

業界知識などは副店長から教えてもらいました。

 

なので、僕はお肉の先輩と副店長に教育されるだけで、店長からの

 

教育はほとんどありませんでした。

 

僕が3年目の時、店長と先輩が異動し、新しい店長が着任して、

 

僕は精肉部門のリーダーになりました。

 

ある朝、店長がお肉の売場に来て、「今日は何をする?」と僕に聞くんです。

 

当時、僕は店長が言っている意味が分かりませんでした。

 

黙っている訳にもいかないので、僕は「牛肩ロース肉の在庫が多いので、

 

処分を兼ねてすき焼き用をたくさん品揃えします」と答えました。

 

店長は「他には?」と尋ねました。

 

僕は「豚のしゃぶしゃぶ用もたくさん作ります」と答えました。

 

すると、店長は「お前は何年精肉をやってるんだ?」と怒りました。

 

僕は今まで先輩に教えられた通りに仕事をしていて、店長に

 

怒られたことはありませんでした。

 

僕は驚いて、次の言葉が出ませんでした。

 

店長は「お前は何のために仕事をしているんだ。ただ商品を売場に

 

並べているだけだろ、全然心が入っていない」と僕を責めました。

 

今まで先輩から教えられたことは何だったんだろうかと思いました。

 

それから店長の厳しい教育が始まりました。

 

先輩の教えは売る側に立ったもので、店長のそれはお客さん側に

 

立ったものでした。

 

今度は店長に何度も叱られながら、僕は負けずにお客さんの気持ちを

 

理解しようと心がけました。

 

かなり時間がかかりましたが、お客さんの生活パターンに合わせた

 

売り場づくりを考えるようになりました。

 

お客さんと気持ちが共有できるように、例えば、成人の日、節分、

 

お花見、入園・入学、子供の日、母の日、父の日、運動会、キャンプ

 

といった季節や行事に合わせて商品を選定し、販促物やPOPを工夫して

 

売り場を盛り上げました。

 

その結果、いつも変わらない売場が活気づき、お客さんの態度も

 

変わり始めました。

 

僕が企画したコーナーにお客さんが集まるようになったんです。

 

僕の気持ちがお客さんに伝わったのでしょう、売り上げが増えてきました。

 

厳しい社会の中で、心が疲れ果てて苦しんでいる人もいるでしょう。

 

家庭では嫌なことを忘れ、楽しく食事をしてもらいたいと思いました。

 

そのためには、心を込めて食卓に幸せを届けるのが僕の仕事だ

 

と思うようになりました。

 

ところが、それをするのは大変で、周囲からの不満の声が上がりました。

 

同じ給料なのに、そこまでやらなくてもいいのではないかと不満を

 

持つ人が出てきました。

 

お客さんに幸せを届ける気持ちと、部内の人たちの不満との狭間で

 

僕は落ち込んだのです。

 

そんな時、ブログを始めることを勧められたんです。

 

ブログを通じて、心の繋がりが僕を支え、食卓に幸せを届ける

 

という強い気持ちが蘇りました。

 

お客さんから「成人の日のお祝いに息子にステーキを買って

 

帰ったらとても喜んでくれたよ、ありがとう」と言われ、

 

心が熱くなりました。

 

冷蔵庫の冷たいお肉の塊を愛に変えて、食卓に幸せを届けるのが

 

僕の仕事です。

 

少しでもお客さんの幸せの手助けとなれば嬉しいですね。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます

永遠の愛

 

おはようございます。

 

先日のお休みの日、お天気が良かったので、僕は娘を連れて公園に

 

遊びに行くことにしました。

 

すると、向こうからお年寄りの夫婦がふたり並んで歩いてくるのが

 

見えました。

 

ふたりは仲良く手をつないで歩いていました。

 

すれ違い様に「こんにちは」と挨拶すると、ふたりも笑顔で

 

「こんにちは」と応じました。

 

その幸せそうな夫婦を見て、なんだか心が温かくなりました。

 

おそらく、彼らも僕たち親子を見て幸せそうに感じたことでしょう。

 

話は変わりますが、僕の職場には先輩で独身男性がいます。

 

彼は独身主義ではないのですが、何らかの理由でこれまで

 

ひとりで生活してきたようです。

 

忙しかった年末・年始を乗り越え、ゆったりした気分で

 

お昼ご飯を食べていると、目の前に座っているその彼が突然僕に向かって

 

「結婚して今、幸せか?」と聞くんです。

 

僕は「いろいろあるけど、できるだけ幸せだと思うようにしています」

 

と答えましたが、彼はどこか物足りなさそうな表情を見せました。

 

彼は話を進めました。

 

彼は数年前、休みの日にひとりで歩いているうちにペットショップを

 

見つけたそうです。

 

彼は足の向くまま店内に入りました。

 

中には可愛らしい子犬たちがガラスケースの中で遊んでいました。

 

お客さんもたくさんいて、やさしい眼差しでその子たちを見ていたそうです。

 

ある若い夫婦が店員さんに、「この子可愛いから抱いてもいいですか?」

 

とお願いしていました。

 

店員さんはそっとその子を抱き上げ、ふたりに渡しました。

 

その夫婦は交代しながらその子を抱きました。

 

すると奥さんが「あの子も抱いていいですか?」と別の子犬を

 

希望しました。

 

ふたりは2匹の子犬を抱き比べしたそうです。

 

ふたりは相談して結局2番目の子を選びました。

 

その時、彼は選ばれなかった方の子が可愛そうになったそうです。

 

彼は自分だったら2匹の子犬を天秤にかけるのではなく、

 

最初に気に入った子犬に決めるのが当然だと思ったそうです。

 

実は、彼は若い頃、好きになった女性がいて付き合っていたそうです。

 

ところが、彼女は心変わりをして別の男性と結婚したそうです。

 

彼はその彼女のことが忘れられず、今まで独身だったようです。

 

なので、最初に抱かれた子犬が可愛そうと思ったのでした。

 

彼は選ばれなかった子犬を買って自分で育てることにしたそうです。

 

僕は知人の紹介で今の奥さんと出会い、結婚しました。

 

最初は奥さんがいろいろと僕のために尽くしましたが、子供が

 

生れてからは子育てに専念し、僕のことはそっちのけです。

 

今では、顔を合わす度に夫婦喧嘩が絶えません。

 

独身の彼のように、ひとりの方がいいと思うこともあります。

 

しかし、奥さんの誕生日にプレゼントを忘れないことが長続きの秘訣です。

 

彼はペットを自分の子供のように愛して可愛がっています。

 

彼は男と女、人間とペットがひとつ屋根の下で暮らすのがどちらが

 

幸せなのか知りたかったようです。

 

彼の質問は、夫婦の愛と親子の愛を比べるようなものです。

 

僕はどちらが幸せかと聞かれても困りました。

 

そんな時、以前出会ったお年寄りの夫婦のことを思い出しました。

 

永年連れ添ったふたりの笑顔が目の前に浮かびました。

 

僕はその瞬間、人に対する愛とペットに対する愛を比較するのではなく、

 

いかに深く永く愛することの方が大切ではないかと答えが出ました。

 

それを聞いて彼は永遠の愛の重さに納得したようで、彼とペットとの

 

絆がますます深まったようです。

 

彼にこう言ったため、僕は死ぬまで奥さんと別れることが

 

できなくなりました。

 

共に白髪が生えるまで仲良く長生きしたいと思います。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

横並びの人生

 

おはようございます。

 

僕のブログでは最近のことだけではなく、過去の思い出を振り返りながら

 

記事を書くことがよくあります。

 

懐かしい思い出を蘇らせることで、書くことが楽しくなるんです。

 

今回は1年前のある日の出来事です。

 

僕はいつものように精肉部門の作業場でお肉を切っていました。

 

社員は7時に出勤し、朝のパートさんは8時からの出勤でした。

 

社員だけの時間は黙々と作業をするのですが、パートさんが

 

出勤すると一気に賑やかになります。

 

開店前の寒くて薄暗くひっそりとした売り場と違って、明るい作業場は

 

自然とおしゃべりしたくなる雰囲気です。

 

仕事の話もしますが、前日の夜のテレビ番組のこと、家族のこと、

 

お店のうわさ話まで、様々な話題が飛び交います。

 

そんな中、ひとりのパートさんが最近総菜部門に異動してきた社員が、

 

僕にそっくりだと言うんです。

 

他のパートさんも同意見でした。

 

僕はまだその人を見たことがなかったので、「どんな人?」と興味深々で

 

尋ねると、「横顔がとてもよく似ている」と彼女は言いました。

 

彼女が僕のことをどのように見ているのか気になりました。

 

その後、売り場で彼の姿を初めて見ました。

 

そのときは正直なところ、僕と彼はあまり似ているとは

 

感じませんでした。

 

お人好しに見えたものの、どこか暗く沈んだ雰囲気が漂っていました。

 

彼と比べて、僕はもっと明るく元気に振舞っているつもりでした。

 

横顔が似ているとパートさんが言っていたので、家に帰って

 

鏡で横顔を確認しました。

 

じっくり見ると確かに横顔がよく似ていると思いました。

 

特別なのでしょうか、僕は今まで自分の横顔を見ることがめったに

 

なかったんです。

 

僕は心の弱さを隠していたつもりですが、実は彼のように

 

暗く沈んだ人間に見られていたのかもしれません。

 

前向きな人生を突っ走っていたと言えば聞こえはいいのですが、

 

実は僕は目の前にある障害物を早く乗り越えることばかり考えて、

 

乗り越えねばならない壁の高さに苦しんでいたのです。

 

「どうしてこんなこともできないの?」と言われてもできない、

 

不器用さの上に、涙の数だけ10人前でした。

 

今になって思うに、弱い僕は社会で生きていくのに精一杯で周りが

 

見えていなかったのです。

 

そんな僕を見かねた先輩が、「心の勉強のためにブログを始めてみない?」

 

と勧めてくれたのです。

 

ブログを読み始めてから、周りには僕と同じような悩みを抱えて

 

いる仲間がいることに気づきました。

 

僕の横顔にそっくりな人が、ブログを通じて心の声を発しているんです。

 

ひとりぼっちでどうにもならない、深い切なさと苦ししみが

 

その文章に込められていました。

 

僕は共感して堪らずコメントで、感じたままの素直な気持ちを

 

伝えました。

 

しばらくしてコメントの返事が届きました。

 

「とても温かいお言葉、ありがとうございました。

 

私のことを本当に理解していただき、嬉しくて涙が出ました。

 

私と同じ気持ちの人がいることが分かり、勇気が湧きました。

 

涙が止まりません、本当にありがとうございました。」

 

こんな返事が返ってくると、僕も感激して胸が熱くなりました。

 

ブログって心が繋がるんですね。

 

僕は自分に言い聞かせました。

 

「そんなに急いでどうするの、ひとりでまっすぐ進むことだけが

 

幸せへの近道ではないんだよ。

 

横を見てごらん、そこには僕と同じように悩みを抱えている友が

 

たくさんいるんだよ。

 

きっと僕のことを理解してくれる人が見つかるから。

 

回り道したっていいじゃない、友と仲良く手をつないで歩こうよ。

 

競争しないで、ともに歩む横並びの人生という選択もあるんだよ。

 

そのほうが本当は幸せへの近道かもしれないよ。」

 

僕はブログを始めたことで大きな宝物を見つけました。

 

ブログは心のドクターのようです。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

明るく楽しく前向きに

 

おはようございます。

 

今回の地震により被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。

 

こんな時にブログを書いてしまって申し訳ありません。

 

今回は静かにこっそりと投稿させていただきますね。

 

 

僕はスーパーのお肉屋さんで働いていますが、スーパーの仕事は

 

楽なようで実は色々と辛いこともあるんです。

 

でも、どんな仕事でも一緒なんでしょうね。

 

以前、僕が働いていたお店には、僕と同年代の男性社員が

 

鮮魚部門にいて、とても仲が良かったんです。

 

彼はいつも元気いっぱいで、仕事の辛さを感じさせない人で、

 

鮮魚部門の成績も好調で、店長からいつも褒められていました。

 

僕も頑張って売場作りに励んでいるつもりでしたが、

 

彼には勝てませんでした。

 

彼はいつも明るく楽しく前向きに行動することを心がけていました。

 

売場作りのヒントはお客さんの気持ちを考えて作ることだそうです。

 

売場にはお客さんが買いやすいような工夫が随所にありました。

 

初めて食べるお魚でもお客さんが安心して買えるように、食べ方など

 

POPで案内してあり、お年寄りや単身者のために量を調整してくれるなど、

 

お客さん思いの仕事ぶりでした。

 

彼の売場のお魚は鮮度抜群で、新鮮なエビはお客さんの目の前で

 

飛び跳ね、感動を与えてくれます。

 

彼はまさに「明るく楽しく前向きに」を実践していたんです。

 

スーパーの仕事は彼にとってぴったりな職場だと感じました。

 

しかし、不幸なことに彼は重病を患い、長い間入院していました。

 

退院後、鮮魚部門のような体力を必要とする仕事はできなくなり、

 

スーパーを辞めることになりました。

 

彼のようなすばらしい仲間がスーパーを去ることはとても残念でした。

 

数年後、僕が百円ショップで買い物をしていた時、彼と偶然出会いました。

 

お互い懐かしくて話が盛り上がり、近くの喫茶店で近況を話すことに

 

なりました。

 

彼は今、仏壇屋さんで営業の仕事をしているそうです。

 

正社員で働きたいと思った彼がやっと見つけたのが今の仕事

 

のようでした。

 

彼の仕事は、来店したお客さんに接客をして仏壇の設置場所や

 

予算を聞き、それに合ったものを提案することだそうです。

 

お客さん宅に仏壇を納品するために訪問し、家の中に入るのですが、

 

お客さんの暮らしぶりが分かるそうです。

 

最初は仕事柄楽しい雰囲気ではなく、どちらかと言えば暗い気持ちに

 

なることが多かったそうです。

 

彼はスーパーでの仕事とあまりにも違うので戸惑ったようです。

 

そのうち仕事にも慣れ、お客さんと少しお話をする余裕が出てきたそうです。

 

ある時、お客さんが亡くなったご主人の思い出話を涙ながらに

 

話すのを聞くと、共感して彼も悲しくなることがありました。

 

その時、彼は「明るく楽しく前向きに」という気持ちを思い出したそうです。

 

もしかしたら、お客さんの気持ちを理解してあげることで、

 

お客さんは明るく楽しく前向きになるんじゃないかと思ったそうです。

 

それから、彼は仏壇を売って納品するだけではなく、お客さんの話を聞いて

 

その気持ちに寄り添うようにしたそうです。

 

悲しく寂しい気持ちでひとり暮らししているお客さんにとって、

 

彼のやさしさは身に染みたのでしょう。

 

お客さんの悲しい気持ちに共感することでこころの繋がりが

 

できたそうです。

 

多くのお客さんから感謝され、仕事が終わって玄関先まで見送られ、

 

「お仕事大変でしょう。私の知り合いに仏壇を欲しいという

 

人がいたら紹介してあげるね」と言ってもらえるようになったそうです。

 

こうして多くのお客さんとの心の繋がりにより、彼は営業所でトップの

 

成績を収めるようになったそうです。

 

僕は彼がスーパーの仕事が適職だと思っていましたが、

 

彼の「明るく楽しく前向きに」を大切にする生き方はどこでも

 

通用するんだと思いました。

 

被災された方々が一日も早く、明るく楽しく前向きな気持ちを

 

取り戻せるように願っています。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

愛の分割

 

新年あけましておめでとうございます。

 

今年もよろしくお願いします。

 

今回は昨年のクリスマスの時の出来事を書きます。

 

毎年のことですが、クリスマス予約があり、各店が販売目標の

 

達成に向けて競争していました。

 

店長は朝礼で「全員参加で、なんとしても目標を達成しましょう」

 

と意気込んでいました。

 

売れる人は簡単に何個もの予約を獲得しますが、

 

売れない人は自分で買ったりして売り上げに協力していたようです。

 

クリスマス予約期間の終了間際になって、僕と一緒に働く精肉部門の

 

パートさんの元気がなくなりました。

 

僕は心配になって、「どうしたの?」と尋ねました。

 

実はその時、彼女は予約をひとつも獲得していなかったのです。

 

彼女が出勤して事務所のタイムレコーダー社員証を通したとき、

 

事務所にいた店長に、「あなたはクリスマス予約の獲得が

 

0ですが、何とかなりませんか?」と話しかけられたそうです。

 

彼女は「努力しているのですが全く売れません。他の人は

 

どうなんですか?」と聞き返しました。

 

店長は「あなた以外の人は全員獲得しました」と厳しい表情で、

 

売れないなら自分で買えとは言いませんが、

 

「子供さんにケーキを買わないのですか?」と遠回しに言いました。

 

実は、彼女は前の年の春にご主人を亡くし、一人娘を育てるために

 

パートで働いていて、自分でケーキを買う余裕はありませんでした。

 

娘さんは美幸ちゃんという名前で、小学校一年生の寂しがり屋の

 

小柄な女の子でした。

 

ご主人が亡くなる前は、毎年クリスマスにはパパが美幸ちゃんの大好きな

 

いちごのケーキを買ってきて、3人で楽しく食べたそうです。

 

美幸ちゃんはやさしい子で、「パパは毎日お仕事で頑張っているんだから、

 

ケーキは半分たべてね」と言って、残りの半分をママとふたりで

 

食べていたようです。

 

パパが大好きだった美幸ちゃんは、パパのいない前の年のクリスマスは

 

寂しかったようで、空を眺めながら、「パパは今どうしているの?

 

一緒にケーキを食べたかったのに」と涙を流しました。

 

美幸ちゃんは神様にお願いしました。

 

「今度のクリスマスはパパと一緒にいちごのケーキが食べられますように」と。

 

それを聞いた彼女は悲しくなって号泣したそうです。

 

彼女は本当は美幸ちゃんにいちごのケーキを買ってあげたかったのですが、

 

一番小さくて安いものでも2000円でした。

 

買いたくても買えない惨めさに落ち込んでいた彼女に、

 

店長のその一言は彼女の胸にぐさりと突き刺さりました。

 

店長のような高給取りに、自分のような底辺の人間の気持ちは

 

分からないと思い、涙が出そうになり、事務所を飛び出したそうです。

 

僕はそれを聞いて悲しくなりました。

 

僕は彼女に、「いくらだったらケーキが買えるの?」と尋ねました。

 

すると彼女は「1000円くらいだったら買える」と答えました。

 

「だったら1000円出しなさい、僕が残りを出すから、あなたの名前で

 

いちごのケーキを注文して半分こしましょう」と提案しました。

 

彼女は僕の提案に賛成して、いちごのケーキを予約しました。

 

クリスマスの日がやって来ました。

 

仕事が終わって、彼女は売場で買ったケーキを持って僕のところに来て、

 

半分に切ってほしいと言いました。

 

小さなケーキです。しかも半分に切ると見栄えが悪くなります。

 

これでは美幸ちゃんは喜ばないと思いました。

 

その瞬間、自然と僕の心の中から言葉が出てきました。

 

「半分に切るとパパの分がなくなるじゃない。せっかく買っても、

 

美幸ちゃんは寂しいでしょう。僕が半分はプレゼントするから、3人で

 

仲良く食べて下さい」と彼女に言いました。

 

彼女は嬉しかったのでしょう。

 

僕に何度もお礼を言って、丸ごとケーキを持って帰りました。

 

あとから聞いた話では、家に帰った彼女は笑顔で写ったご主人の

 

写真をテーブルの上に置き、以前のようにケーキの半分をパパに、

 

残り半分を美幸ちゃんとママに分割して食べたそうです。

 

家族そろって幸せなクリスマスが過ごせたようです。

 

美幸ちゃんのお願いが叶って、僕はとても嬉しく思いました。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます

しばらくお休みします

 

おはようございます。

 

前回、100回目の記事を投稿した後、体調を崩してしまいました。

 

体調が悪いと、心も不調で、気持ちをうまく文章で表現できません。

 

何度も何度もパソコンに向かってキーボードを叩きましたが、

 

「おはようございます」の後に続く言葉が見つかりませんでした。

 

僕がブログを書くときに一番大切にしていたことは、みなさんと

 

心が繋がることでした。

 

なので、どうにかしてブログを続け、みなさんとの心の繋がりを

 

保ちたかったんです。

 

でも、心で書く僕にとって、心が冴えない状態でブログを書くことは、

 

みなさんに申し訳ないと思いました。

 

では今、なぜブログを書いているのか、不思議に思われるでしょうね。

 

実は、僕が初めてブログを投稿したのが昨年の12月5日なんです。

 

今日でブログを始めてちょうど1年目を迎えました。

 

この1年間、みなさんと共にブログを読み書きするのがとても

 

楽しかったんです。

 

本当なら今の体調ではブログを書くことは辛いのですが、

 

みなさんに感謝の気持ちを伝えたかったんです。

 

この1年間本当にありがとうございました。

 

たくさんの温かくてやさしいコメント、本当にありがとうございます。

 

最後に、ブログを始めて感じたことは、ブログを読み書きする人に

 

悪い人はいないということです。

 

僕が大好きな人情味のある人ばかりでした。

 

そしてもうひとつ、それまでは僕にとって幸せとは遠くて

 

手の届かないところにあるものだと思っていました。

 

しかし、ブログを始めてわかりました。

 

ブログは幸せを見つける案内人のようでした。

 

幸せを求めてさまよう僕にこちらを振り向いてと手招きしていました。

 

探していた幸せは僕の一番身近な心の中にありました。

 

繋がることで心の輪が広がりました。

 

心の繋がりが僕を幸せにしてくれることがわかりました。

 

それを気付かせてくれたブログのおかげで、この1年間はとても幸せでした。

 

健康が回復するまでしばらくブログはお休みします。

 

みなさんとの心の繋がりが切れないように、元気になったら、

 

また心を込めてブログを書きたいと思います。

 

みなさんのご健康を心から祈っています。

 

今までありがとうございまし

 

心の記念日

 

おはようございます。

 

みなさん、今まで大変お世話になりました。

 

おかげさまで、僕のブログは100記事を達成しました。

 

感謝の気持ちで胸がいっぱいです。本当に、ありがとうございます。

 

ブログを始めたきっかけは、僕の仕事の先輩からの勧めでした。

 

その頃、僕は精神的に落ち込んでいて、孤立感が増していました。

 

それを見た先輩は、僕の様子に気づき、何とか元気づけようと思って、

 

ブログを勧めてくれたんです。

 

一度もブログを書いたことがなかった僕は、戸惑いながらも、先輩に

 

「どんなことを書けばいいのですか?」と尋ねました。

 

すると先輩は、「他の人が書いたブログをたくさん読むことで、

 

その書き方がわかるよ」とアドバイスしてくれました。

 

それから僕は、できるだけたくさんのブログを読みました。

 

そこには、書いた人の姿は見えないけれど、その人の心が存在していました。

 

読んでいるうちに、その魅力にどんどん引き込まれていきました。

 

人の心の中をのぞき見するような不思議な感覚でした。

 

人の心の中には他人に言えないことがたくさんあるんですね。

 

平静を装っていても、心はいつも揺れ動いているのがわかりました。

 

売場でいつも笑顔の店員さんが、裏では仕事の辛さに泣いているように。

 

ときに本音が垣間見え、僕の心に突き刺さりました。

 

本音で書かれたブログは、強く僕の心を震わせて共感が生まれました。

 

孤独を感じていた僕は、ブログって心が伝わるんだと気づきました。

 

寂しさへの共感は僕に勇気を与えてくれました。

 

ブログは頭で考えて書くより、心で感じたままに書く方が響くんですね。

 

ひとり涙で書くのが日記なら、読んで多くの人の涙を誘うのがブログの

 

魅力なのかもしれません。

 

 

ブログって、きれいな洋服やお世辞でごまかす虚飾の世界ではなく、

 

何も隠さず裸で入るお風呂のように感じました。

 

ブログは心の鏡、裸の心で書けば、読者の心に深く染みわたります。

 

 

それを先輩に話すと、「よく気づいたね」と褒めてくれました。

 

そして先輩は、ブログを書く前に大切なアドバイスを授けてくれました。

 

それは、読者に迷惑をかけないように、誠実で丁寧に読みやすく

 

書くことと、もし読者になってくれる人がいたら、その感謝は

 

決して忘れないことでした。

 

そして、ブログは愛を文字に変えることで読者のみなさんの心に

 

幸せを届けることができると教えてくれました。

 

僕はその教えを大切にし、守ってきたつもりですが、ひとつだけ

 

守れなかったことがあります。

 

僕が書いたブログにコメントが寄せられることがありました。

 

せっかくコメントをいただいても、対応力が未熟でうまく心が

 

伝えられないことがありました。

 

それだけは申し訳ないと思っています。

 

僕が今まで学んだことは、みなさんに喜んでもらうには、

 

僕がいいブログを書くよりも、みなさんが書いたブログを心を込めて

 

読んであげることが大切だということでした。

 

きっとみなさんもそれを望んでいることでしょう。

 

実は僕、ブログは書くことより読むことの方が好きなんです。

 

なので、僕はできる限りたくさんのブログを読みました。

 

多くの人から感動をいただき、胸が熱くなりました。

 

そうすることで心がつながるんですね。

 

 

 

今夜は家族と一緒に、僕の大好きなもつ鍋を囲んで、ささやかな

 

お祝いをしたいと思います。

 

ブログと同じで、もつ鍋も味わい深く、心が温まるんです。

 

娘が「今日は何のお祝いなの?」と聞いたら、「心が100回つながった

 

記念日だよ」と答えるつもりです。

 

みなさんとの心のつながりを大切にしたいと思います。

 

最後まで読んでいただき、本当にありがとうございます。