大雪のクリスマスイブ

 

おはようございます。

 

僕の住んでいる地方は先週末大雪でした。

 

子供の頃は、朝起きて家の周りの真っ白な世界を見ると、うれしくて感動しました。

 

ところが大人になった今、クルマ通勤の僕にとって、大雪のときは無事に会社に

 

辿り着けることができるかと思うと、不安と憂鬱な気持ちしかありません。

 

その日はクリスマスイブでケーキやローストチキンやお寿司など予約の

 

引き渡しが大変な日でした。

 

早朝勤務の僕は、いつもより1時間前に家を出ましたが、途中、トラックが

 

立ち往生していてなかなか前に進めなくて、結局、30分の遅刻でした。

 

僕は途中、一向に進まないクルマの中で、どこまでこの渋滞は続くんだろう

 

時間がどんどん過ぎていく、早く会社に着かないと忙しくなると思い

 

イライラしました。

 

鮮魚や惣菜部門の担当者は積雪を見込んで会社の休憩室に泊まったようでした。

 

クリスマス関連の食品を積んだトラックも到着が遅れ、トラックの運転手も

 

神経が疲れ切っていたようでした。

 

クリスマス予約の引き渡し担当者は、応援者が見てもすぐわかるように

 

届いた商品を急いで振り分け、朝の寒さを忘れるくらいに必死でした。

 

そして開店しましたがお客も、この雪の中、朝一番で来る人はまばらでした。

 

しかし雪がだんだん溶けてきた午後から、予約していた人が集中しました。

 

一気に引き渡しが重なり、僕も応援に入りました。

 

簡単な説明をうけてクリスマス予約のお客様控えを見ながら商品を

 

渡しましたが、ひとりがひとつの予約ならいいのですが、

 

三つも四つも同時にお買い上げの伝票を見ると頭が混乱します。

 

あるものは鮮魚部門の冷蔵庫、あるものは冷凍食品用の冷凍庫。

 

お客の並ぶ長い列を横目で見ながら、僕は店内を走り回りました。

 

ひと段落ついて僕は自分の部門に戻りました。

 

夜になって予約引き渡しコーナーもひと段落ついた頃、ひとりの中年男性の

 

お客が予約担当者に大声で怒っていました。

 

そのお客は、「随分前からケーキを予約していたのに、商品がないとはなんだ、

 

店長を呼べ」と興奮していました。

 

「申し訳ございません、予約の引き渡しのとき、誰かが間違ってご予約のケーキを

 

他の人に渡していたようで、その商品が残っていません」と店長はお詫びしました。

 

するとそのお客は、「子供が楽しみにケーキを買って帰るのを待っているのに

 

どうしてくれる」とますます感情的になりました。

 

お詫びして店長は店内に残っていた、お客の注文したケーキより1000円以上高い、

 

豪華なケーキを代りに予約の品の値段で買ってもらいました。

 

するとそのお客は現金な人で、「誰でも間違いはある、今度から気をつけてね」と

 

さっきの興奮はなかったかのように穏やかな表情で帰って行きました。

 

僕はこんな心のままに生きるこのお客は人情味があるようで好きです。

 

この日は大雪のために、みんながみんな大変な思いをしたイブでした。

 

みなさんクリスマスは楽しく過ごせましたか。