さっきはゴメンナサイ

 

おはようございます。

 

先週のことですが、お店が開店したばかりの忙しい時間でした。

 

サービスカウンターの女性が精肉部門の作業場に来て、「予約注文をした○○さんが

 

注文した商品を取りに来られました」と言って予約伝票を見せました。

 

予約伝票には焼肉セットと記入され、僕は作って用意していた商品を

 

彼女に手渡しました。

 

彼女はそれを受け取ってお客さんのところに行ったと思いました。

 

ところが彼女、急いでお客さんに渡そうと焦ったのか、売り場の陳列台の角に

 

ぶつけて焼肉セットのお肉が床に飛び散ってしまいました。

 

彼女が戻ってきて、申し訳なさそうに状況を説明して謝りました。

 

彼女の手には、拾い集めたお肉が団子のように入ったパックがありました。

 

僕が時間をかけて作った焼肉セットが台無しになり、思わず、「バカヤロー」と

 

大声で彼女を怒鳴りました。

 

僕はいつもはこんな乱暴な言葉は発しないのですが、せっかく予約してくれた

 

お客さんに迷惑がかかると思い、つい感情的になりました。

 

すると彼女は、悲しそうに一礼をしてサービスカウンターに戻りました。

 

僕はサービスカウンタ―で待つお客さんに、事情を言って少し待ってもらい、

 

再度焼肉セットを作って渡しました。

 

その時彼女を見ると、とても申し訳なさそうに僕を見ていました。

 

僕はそれを見て、言い過ぎだったと思い、「さっきはゴメンナサイ」と

 

彼女に謝りました。

 

すると彼女の表情が和らぎ、ふたりの間にはそれ以後、何のわだかまり

 

残りませんでした。

 

それから僕と彼女は、何でも気軽に話せるステキな関係となりました。

 

少し前のことですが、店長から創業祭の売り場づくりを考えるように言われました。

 

僕は一生懸命に考え、自信をもって店長に計画書を見せました。

 

ところが店長は、今度の創業祭の意味を知っているのかとひどく怒って、

 

僕の計画書を突き返しました。

 

他の部門の人が提出した計画書は何も言わず受け取っていました。

 

僕は悔しくて再度計画書を練り直し店長に見せました。

 

すると今度は店長が気に入ったらしく、「さっきはゴメンナサイ」と言って

 

その計画書を受け取りました。

 

そのあと店長は、「お前には期待しているからこんなに厳しいことを言うんだよ」と

 

店長の真意を僕に教えてくれました。

 

僕はそのとき、この店長のためなら一生懸命頑張って仕事をしようと思いました。

 

「さっきはゴメンナサイ」のひと言は、勇気のいる言葉ですが、

 

タイミングによっては憎しみを愛に変える魔法の言葉のような気がします。

 

僕はひと言の持つ重要性を改めて感じまし

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。